物流とコンテナの積み込み
中国からの発注商品は分割発送(分納)できますか?
要点
中国からの発注商品は分割発送可能です。製品の完成時期、輸送手段、提出書類、納入先ニーズに応じた最適な分納手順と注意点を解説します。
中国からの発注商品は分割発送(分納)が可能です。1つの注文に含まれる製品が同時に完成しない場合や、バイヤー側で急ぎの荷物を先に受け取りたい場合は、中国サプライヤーと交渉して2便以上に分けて出荷できます。ただし、分割発送は単に荷物を分けて送るだけではなく、輸送費、支払い条件、パッキングリスト、商業送り状(インボイス)、未出荷商品の管理などに影響を与えます。そのため、生産完了後に急きょ決定するのではなく、発注前の段階で取り決めておくのが理想的です。
どのような場合に分割発送を選択すべきか?
最もよくあるケースは、同一注文内で製品の納期が異なる場合です。
例えば家具の調達において、標準品はすでに完成しているものの、一部の特注品(カスタム品)の生産が継続中である場合や、機械設備の本体は完成しているが、一部の付属品やパーツの入荷を待っている場合などです。
プロジェクト現場で完成済みの製品を至急使用する必要がある場合、バイヤーは第1便を先に発送させ、残りの製品が完成した段階で第2便として出荷するよう依頼できます。
もう1つのよくある理由は、プロジェクトの施工スケジュールや販売計画に合わせて段階的に納品する必要があり、すべての商品を一度に納入させたくない場合です。
すべての注文で分割発送が適しているか?
必ずしもそうとは限りません。
商品の単価があまり高くなく、全体的な体積(容積)も小さい場合、2回に分けて輸送すると物流コストが大幅に増加する可能性があります。
本来であればコンテナ1本(FCL)に収まる貨物を2回のタイミングに分けて出荷すると、それぞれが混載便(LCL)扱いになり、集荷、通関、目的港での取り扱い作業などが2回分発生してしまうケースがあります。
そのため、分割発送を行うかどうかは「第1便を先に送れるか」だけでなく、追加で発生する輸送費用と管理の手間を比較して判断する必要があります。
分割発送の前に確認すべき数量項目は?
サプライヤーに対して「できているものから先に送ってほしい」と伝えるだけでは不十分です。
第1便およびそれ以降の各便に、どの製品、どの型番、どの数量が含まれるのかを正確に特定する必要があります。
以下のチェックリストをご活用ください:
- 第1便の製品名称と数量
- 第2便(または未出荷分)の製品数量
- 各便の出荷予定時期(納期)
- 各便の梱包数(カートン数等)と容積(CBM)
- 各便の予想総重量(GW)
- 各便で採用する輸送手段(海上、航空、国際宅配便など)
- 工場に残る製品の明細
- 未出荷商品の保管責任者
- 複数の型番が含まれる場合は、チャットツールでのやり取りだけに頼らず、パッキングリスト(梱包明細)を用いて正確に照合することをおすすめします。
分割発送によって費用は増えるか?
増加する可能性があります。
出荷回数が1回増えるごとに、中国国内のピックアップ費用、倉庫作業費、輸出通関費、書類作成費、国際輸送費、および目的港での諸費用が再度発生する可能性があります。
具体的な増加額は、貨物量、利用港、輸送手段、フォワーダーの見積もりによって異なるため、一概には言えません。
したがって、分割発送を決定する前に、サプライヤーやフォワーダーに「一括発送」と「2回分割発送」の双方のパターンで見積もりを出してもらい、商品を前倒しで受け取る価値と追加コストが見合っているかを検証してください。
支払いタイミング(決済条件)の再確認は必要か?
必要です。
例えば、当初の契約が「全商品の生産完了時に残金を支払う」条件だったとしても、今回一部の商品のみが出荷されるのであれば、第1便の出荷前にいくら支払い、残りの金額をいつ支払うのかを明確に再設定しなければなりません。
物流の手配だけを分割発送に変更し、支払い条件を一括納品のときのまま放置してはいけません。
信用状(L/C)決済や明確な出荷条件を伴う取引を行っている場合は、関連書類で分割装填(Partial Shipment)が許可されているかどうかを事前に確認してください。
最終的には、実際の注文内容に基づいて双方が合意した契約書、プロフォーマインボイス(PI)、その他の正式書類に従って進行する必要があります。
発送便ごとに個別の書類が必要になるか?
実際の出荷時には、発送便ごとに今回の輸送に含まれる製品と数量を明確に対応させた書類が必要です。
商業送り状(インボイス)、パッキングリスト、および輸送関連書類は、実際に積み込まれる商品内容と一致している必要があります。注文全体の合計数量をそのまま今回の発送書類に使用することはできません。
同時に、バイヤー側でも「全体の注文に対して何がどれだけ発送済みで、何が未出荷なのか」を追跡・管理する残存在庫記録を保管しておくべきです。
複数の中国サプライヤーからの商品をまとめて出荷(集荷出荷)する場合は、この記録管理が特に重要になります。
工場に残す荷物の注意点は?
第1便を出荷したからといって、無条件で残りの荷物を無期限かつ無料で保管してもらえるとは限りません。
第2便の出荷までに長期間を要する場合は、残りの完成品、半製品、または梱包済みの資材をどのように保管するのか、保管期間の制限や追加の倉庫代が発生しないかをサプライヤーに事前に確認してください。
また、第2便の検品や積載時に混乱が生じないよう、発送済みの数量と工場に保管されている数量を記録しておくことが重要です。
Easysailによるサポート
Easysail Chinaは、中国からの調達プロセスにおいて、海外バイヤーの分割発送計画の整理をサポートします。各便の製品、数量、完成時期、パッキングデータ、未出荷荷物の管理状況を正確に記録し、それに対応する支払いや引き渡しタイミングをサプライヤーと合意・確認します。
家具、建築資材、機械設備、あるいは複数工場からの貨物を一括調達するプロジェクトにおいて、当社は異なった工場の完成スケジュール調整、コンテナ集荷、品質検査(検品)、装入(バンカリング)立会いを手配し、「どの商品を優先して発送し、どの商品をまとめて出荷すべきか」の最適な判断をアドバイスいたします。
中国からの注文商品は分割発送が可能ですが、分割すべきかどうかは実際の納期、貨物量、輸送コストのバランスで判断する必要があります。最終的な各便の数量、費用負担、責任の範囲については、出荷前に明確な書面として取り交わしておくことが重要です。